自分では気づかない歯ぎしりの影響と症状

本人ではなかなか気づくことのできない歯ぎしりとその影響

歯ぎしりの影響は歯周病の悪化や、歯の寿命を縮め顎が痛くなったり、次は顎のダメージから肩こりなど全身のバランスを崩し不調の原因に繋がってきます。歯ぎしりを指摘されたり、可能性を感じたときは歯科医に相談し、歯のかみ合わせの確認をしてもらいましょう。簡単にできる対策はマウスピースの作成ですが、やはり一度は歯科医で診断してもらった後のほうがいいでしょう。

なぜ歯ぎしりはおきるのか?どんなパターンがあるのか

多くの人が無意識に歯ぎしりをおこなっています。当の本人はグッスリ眠っており、目も覚めなければ、自分自身が歯ぎしりをしていることも実感していません。誰かに歯ぎしりを指摘されない限り、自分自身で歯ぎしりに気づくことはほとんどありません。

歯ぎしりには、眠っている間に知らず知らずに上下の歯をこすり合わせるパターンと、眠っている間や緊張感でいっぱいになっているときに上下の歯をグッとかみしめているパターンがあるのです。上下の歯をこすり合わせるパターンは大きな音を出します、上下の歯をグッとかみしめているパターンではほとんど音はしません。どちらにしてもたくさんの人が無意識のうちに歯ぎしりをしていると言われています。歯ぎしりでは目を覚ましているときには考えられないような大きな力がかかって、体重とほぼ同じか、それ以上の力が歯に加わることさえあります。

歯ぎしりの主な原因は精神的なストレスで、歯ぎしりをすることで無意識にストレスを解消しているといわれています。それ以外にも顎の筋肉の緊張、上下の歯のかみ合わせが悪いことなども原因になると言われていますが、その原理はまだ明らかになっていません。近頃では、睡眠時無呼吸症候群と深い関わりがあるのではという指摘もあります。ストレスや緊張が強くなったり、歯のかみ合わせが悪い時ほど、歯ぎしりの頻度や程度が酷くなると考えられています。

歯ぎしりの影響には、今から述べるようなものがあります。

歯のすり減りやひび割れ

歯は生活の中で少しずつ磨り減っていくので、成人の歯はある程度すり減っています。さらに歯ぎしりがあると、歯はすごいスピードですり減っていきます。歯が磨り減ってくるとやがて歯がひび割れてしまう場合もあり、冷たい水が歯に染みる知覚過敏をもたらしたり、歯を抜かなければならない場合があります。特に30代以上の方や歯の神経を抜いた人は、歯がもろくなっていてひび割れやすいので気をつける必要があります。くり返し大きな力が加わることで歯の根っこが欠けて、知覚過敏を起こすこともあります。

歯周病が悪化する様な大きな力が加わっても、歯ぐきが健康的な状態であったならば、多少なりとも耐えることが出来ます。しかし、歯周病が進行して歯を支える力が衰えていると、自分の体重ほどもある力に耐えることは不可能です。歯がぐらついたり、歯が動いて歯並びが変化してしまう可能性もあります。歯周病を促進させて、歯の寿命を勢いよく縮めてしまいかねないと言えます。

顎のダメージから肩こりなど全身のバランスを崩し不調の原因に

歯ぎしりの影響は歯だけにとどまりません、歯を支えている顎にもダメージを与えます。顎に大きな負担がかかりると、口を開けたり動かしたりするたびに顎の関節が音をたてたり痛んだりする顎関節症になることもあります。顎関節症から首や肩のコリにつながり、全身に影響を及ぼします。

治療やきっかけ

歯ぎしりを身近な人に指摘されたり、身近な人が歯ぎしりをしてたら歯医者に診断をされてください。 主な治療は、マウスピースを就寝前に装着します。こうして歯がこすれ合うのを防いで歯を保護します。なおマウスピースは健康保険でつくることができます。歯のかみ合わせが悪い場合は、かみ合わせを整える治療が効果的です。 一人暮らしをしてると、歯ぎしりを確認してもらえる相手がいないため指摘される機会がありません。なので朝起きた時に歯やあごに違和感を感じるなら、それは歯ぎしりからきているからかもしれません。

ここまで読んでいただきありがとうございます。たかが歯ぎしりと軽く考えるのではなく症状が軽いうちの治療や対策をお勧めします。